実験は8月中旬から9月23日まで実施した。
水深1600メートルの海底から噴出する金や銀、銅、鉛、亜鉛などが沈殿して形成される海底熱水鉱床から鉱石を回収した。
鉱石を海底で3センチに砕き、大型水中ポンプを使ってくみ上げ、幅10センチの管を通じて洋上の運搬船まで海水と共に引き揚げた。
石油や天然ガスの開発では、海底から鋼管で吸い上げる際、水よりも軽い性質のため引き揚げやすい。
一方、重い鉱石を海水と共に海面まで引き揚げるのは技術的に初めての取り組みだった。
課題を確認しながら1回当たり数十分程度の引き揚げを16回実施、計16.4トンの鉱石を回収した。
民間企業からは三菱重工業や新日鉄住金エンジニアリング、住友金属鉱山、清水建設など7社が企業連合を結成して参加。
各社が得意とする技術を持ち寄った。
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