8月25日に加計学園傘下の岡山理科大学獣医学部新設について判断を保留した文部科学省の「大学設置・学校法人審議会」は同日、別の九大学に対しても認可保留の判断を伝えた。
その中で関係者の注目を集めたのが、国際医療福祉大学だ。同大医学部は今年4月、国家戦略特区の一環として千葉県成田市に開校した。
今回は来年4月設置を目指す新学部、大学院のうち、新たに建設中の東京・赤坂キャンパスなどに置く予定の大学院について「保留」となってしまった。
ある全国紙社会部記者は「(保留は)秋の臨時国会対策」と分析する。
同大医学部を巡り、加計学園の獣医学部新設の“モデルケース”と指摘する声は少なくない。
「野党が秋の臨時国会で、国際医療福祉大問題に照準を合わせている」(全国紙政治部記者)とも言われる。そのために、「(認可を)先送りしたのではないか」(別の政治部記者)と揣摩臆測を呼んでいるのだ。
既に6月の通常国会の参議院内閣委員会で、民進党の桜井充議員が、「同大医学部が開学後に設置計画にあった理念を変更し、地域医療人材育成に変質した」と批判した。
「国際的な医療人材を育てる」という看板に偽りあり、と突いたのだ。答弁に立った山本幸三担当相(当時)も「よく注視したい」と受け止め、政権は守勢に入っている。
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20170914-00010000-sentaku-soci