仙台市では、先月22日から今月26日まで36日連続で雨が降り、今から83年前、東北地方が凶作に苦しんだ昭和9年を抜いて、夏の時期としては観測史上最も長い雨となりました。
仙台管区気象台によりますと、仙台市では、気圧の谷などの影響で26日午前2時半ごろから朝方にかけて断続的に雨が降り、先月22日から36日連続で雨が観測されました。
この記録は、6月から9月までの夏の時期としては、今から83年前、東北地方で凶作による飢きんが起きた昭和9年の35日連続を抜き、仙台市では観測史上最も長くなりました。
気象庁によりますと、この長雨は、オホーツク海にとどまる高気圧から、湿った空気が東北地方に継続的に流れ込んだ影響が大きいということです。
この雨で、仙台市の日照時間は、今月1日から25日までで平年の21%にとどまり、農作物への影響が懸念されています。
一方で、26日の宮城県内は晴れ間が広がり、仙台市や丸森町などで日中の最高気温が30度以上の真夏日となりました。27日も高気圧に覆われて晴れる見込みで、降水確率は一日を通して0%となっています。
農家に打撃も
記録的な長雨や日照不足の影響で、宮城県内では、収穫を前にした野菜が腐るなど農作物への影響が広がり始めています。
加美町の農家、池田衞さんの畑では、30アールの敷地でケチャップの原料となるトマトの栽培を行っています。
長雨の影響でトマトが水分を多く吸い上げすぎるなどしたため、今月に入ってから実が腐ってしまうものが増えていて、ことしは例年の3割程度しか収穫できない見込みだということです。
また加美町では稲作も盛んですが、地元の農協によりますと、天候不順の影響で、一部の水田では穂の一部が変色しているのが確認されていて、実が十分な大きさまで育っていないおそれもあるということです。
池田さんは「先月はとてもいい天気だったので収穫が楽しみでしたが、トマトは、色がつきはじめた頃から雨が降り始めて実が腐ってきました。待っている人たちにちゃんと供給できないのが非常に残念です」と話していました。
ソース
仙台 36日連続の雨 夏では観測史上最長 | NHKニュース
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170826/k10011113601000.html