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扇会とは、東芝に再就職した公安警察OBらがメンバーとなり、特定の従業員をピックアップ、“問題あり”と見なした人の職場内外での活動を本社勤労部門に通報する組織とされる。1970年代に結成され、その後は名称を変えたが、つい最近まで活動は続いていた。
1973年8月に作成された「左派一般情勢と当社の現状」(年間総括)というタイトルの資料を手に取ると、この扇会がどういうことに力を注いできたかが分かる。過去1年間の国内の政治情勢、特定の政党や団体の活動を分析。企業防衛のためとして、東芝の各工場で監視対象の従業員たちの動向を詳細にまとめている。
「左派対策は勤労担当と(労組の)一部健全グループによる基礎固めの段階から幹部を中心とした統一体制、すなわちライン管理を強化しなければならない」。つまり管理職と会社に協力的な労働組合員が手を結び、社に批判的とみられる従業員を監視・排除していくという趣旨の文章が記載されている。全国の10工場で働く人のうち「左派」と見なした100人近い従業員の名簿をつくり、氏名、生年月日、住所、学歴、職場での資格だけでなく、集会などにどれだけの割合で参加しているか、その数字まで列挙していることには驚く。
「26.4%」「36.4%」など、ゼロコンマが付いた数字を眺めると、対象の人物を尾行して、常に行動をチェックしなければ、作れる資料ではないと思える。
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【特集】東芝解体 マル秘資料が語る本当の「理由」 - 共同通信 47NEWS
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