http://www.sankei.com/affairs/news/170626/afr1706260026-n1.html
台湾から覚醒剤約9.3キロ(末端価格6億5千万円相当)を密輸したとして警視庁組織犯罪対策5課は26日、覚せい剤取締法違反(営利目的輸入)の疑いで住所、職業ともに不詳の清瀬一朗容疑者(64)を逮捕した。調べに対し容疑を認めている。
逮捕容疑は平成22年9月、覚醒剤約9.3キロを隠した円筒状の荷物5個をEMS(国際スピード郵便)で、台湾から相模原市内の50代の暴力団関係者に発送したとしている。
組対5課によると、税関職員が成田空港で荷物に隠されていた覚醒剤を発見。密輸に関わったとして清容疑者から荷物を受け取った暴力団関係者ら5人を既に逮捕し、3人が同法違反で有罪判決を受けている。
清容疑者は事件を主導していたとみられるが、22年9月に成田空港から上海に逃亡していた。同課が中国の公安当局に捜査協力を求めていたところ、今月20日に中国・青島で発見され、不法滞在の疑いで身柄を拘束。26日午後に青島から成田空港に強制送還された。
清容疑者は指定暴力団極東会の元幹部。台湾マフィアらと連携して覚醒剤密輸の「中国-台湾ルート」を掌握するなど、密売人の間で「大物」として知られていた。同ルートでの覚醒剤の押収量は28年までの3年間で1500キロ超に達している。