伊豆大島(大島町)で島民の1・6倍の数まで大量繁殖している「キョン」への対策として、小池百合子知事は26日、今秋にも捕獲業者や島民による「キョン捕獲チーム」を結成すると発表した。大島の特産物・アシタバや絶滅危惧種のキンランへの食害、自動車との衝突事故が問題化しており、小池氏は「数を増やさないことが島の産業、安心にとって必要だ」と強調した。
キョンは中国南東部が原産の、黒い瞳を持つ中型犬ほどの小さなシカ。昭和45年秋、都立大島公園で飼育されていた十数頭のキョンが台風で壊れた柵から逃走し、野生化した。
当初、都側の受け止めは「『野生のキョンという観光資源になるかな』くらいの気持ちだったらしい」(都環境局の担当者)。だが、その繁殖力は想定外だった。
外来生物法が施行され、平成18年、都が同法に基づき頭数を把握すると、約2150頭に増加していることが発覚。都は野生のキョン根絶に向けて捕獲に着手し、28年度には年間約2200頭の捕獲に成功したが、現在の生息数は約1万3千頭に達している。
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