https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20170519-00051705-gendaibiz-bus_all
(一部抜粋)
この1年で、営業利益が半減した――。
三菱重工が投資家向けに開示した財務資料には、そんな実態が記されていたのである。
三菱重工がこれまで投資家に開示してきた各種資料によれば、1年前の2016年5月段階では、'17年3月期に〈3500億円〉の営業利益を確保するとの見通しを示し、これは〈キャッシュフローやバランスシートの状況、受注残工事の質などから、達成可能〉と胸を張っていた。
'16年3月期の営業利益が3095億円だったことを考えれば、1割強の増益という強気な業績予想を出していた形である。
それが今回開示した最新資料では、弱気な文言がズラリと並ぶ状況に一転。実際にその文面を見ると、〈火力事業の売上高の減少〉や〈商船のコスト悪化〉、さらには〈MRJ(註・三菱重工が開発している国産ジェット旅客機)の開発費増加〉などの損失イベントが立て続けに起きているとの実情を吐露。
その結果、営業利益は従来予想を〈下回る見込み〉で、〈1500億円〉になりそう……。つまり、たった1年で営業利益が約52%も激減することを初めて明かしたのである。
「言うまでもなく、営業利益は会社が本業で稼ぎ出す利益のこと。それが1年で半減するとは、経営の異常事態と同義です。
案の定、情報が駆け巡った翌27日は、株式市場が開く午前9時前から三菱重工株に対して、いくらでもいいから売りたいという注文が50万株以上も殺到。午前の相場で、同社の株価は一気に急落した」(大手運用会社ファンドマネージャー)
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20170519-00051705-gendaibiz-bus_all&p=2
受注優先に走り、最新の大型客船建造ノウハウの不足を認識しながら、過去の経験で乗りきれると楽観して突き進んだ」
手掛ける製品が重厚長大なだけに、失敗した時の損失もその分巨額になることはわかっていたはずなのに、焦りから甘い経営判断に傾いた……。
佃氏は本誌の取材に「もう経営から離れた身。現経営陣は一生懸命にやっているし、彼らに任している」と語るが、負の遺産を背負わされた現社長の宮永俊一氏からすればたまったものではない。
現代ビジネス 5/19(金) 9:01配信