東京を拠点に、性風俗店で働く女性たちを支援する一般社団法人「Grow As People」(GAP、角間惇一郎代表理事)が、初の報告書「夜の世界白書」をまとめた。若いうちは高収入でも、年齢が上がると減少していくことや、職業が明らかになることを恐れ、孤立しがちな女性たちの姿が浮き彫りになった。 (塩塚未(ひでみ))
GAPの活動について、代表理事の角間惇一郎さん(33)に聞いた。
-支援のきっかけは。
「二〇一〇年に風俗店のオーナーと知り合う機会があり、直後に大阪で(風俗店勤務の女性が子ども二人を餓死させた)事件が起きたことがきっかけ。何ができるか、実態を知るために風俗店で二年間働いた」
-現場で見えたものは。
「店で働く女性には他人に言えないことがあり、社会的に孤立しやすい。『男に殴られた』『借金でどうしようもなくなった』など、店にはトラブルの情報がある。その情報を行政や弁護士などにつなぐ支援ができると分かった」
「抱える問題は人それぞれだが、引退する時が来るのは誰しも同じ。店でのキャリアは遅くても四十歳ころには終わる。私たちは『四十歳の壁』と呼ぶのですが、次の仕事、セカンドキャリアを支援することは活動の軸になると感じた」
http://www.tokyo-np.co.jp/article/living/life/201704/CK2017042402000179.html
風俗店勤務女性の平均月収と実働日数
http://www.tokyo-np.co.jp/article/living/life/201704/images/PK2017042402100108_size0.jpg
代表理事の角間惇一郎さん(33)
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