9日夜の乗客は、400ドル(約4万4000円)とその夜のホテル宿泊と翌日午後のフライトが交換条件として提示された。
乗客が誰も手を挙げなかったため、提示額は800ドルに倍増された。それでも誰も応じなかったため、マネージャーが機内に乗り込み、降りる乗客4人をユナイテッド側が選ぶと告げた。
このような場合に誰を残すか誰を降ろすかは様々な条件で判断するが、頻繁に利用する得意客(フリークエント・フライヤー)や高額なチケットで乗っている客は優遇されると、ユナイテッド航空の広報担当は確認した。
選ばれたカップルは、自発的に降りると同意した。3人目の女性も同意した。この女性は、無理やり降ろされた男性の妻だと言われている。しかし4人目の男性は、自分は医師で翌朝には患者の診察があるからと、降機を拒否した。
この時点でユナイテッド航空は、別の乗客を選んで降ろすか、提示額を最大1350ドル(約14万8500円)まで引き上げることもできた。
同航空のエリン・ベンソン広報担当は、他の乗客に声をかけたのかどうか確認できないと話した。一方で、800ドル以上の提示がなかったことは確認したが、その理由についてはコメントしなかった。
複数の目撃者によると、降機を拒否した男性は自分は男性で翌日に変更できない予定があると説明していた。この内容は確認されていない。問題のフライトは9日夜のもので、代わりに提示された次の便は10日午後3時出発だった。
目撃者は、自分が降ろされるかもしれないと分かった男性は「とても動転して立腹」し、弁護士に連絡しようとしたという。ユナイテッド航空のマネーャーは男性に、降りなければ治安当局を呼ぶと告げた。
この時点で航空治安当局の係官が男性のもとにやってきた。最初にまず1人、次いでさらに2人。ビデオからも明らかなように、係官たちはやりとりの末に男性を席から強引に降ろさせ、通路をひきずっていった。男性は口から流血しているのが見える。