【原発事故】栃木・塩谷町の浸水区域に放射性ごみ、国に対策を求めるも保管は適切と応じず #1

1番組の途中ですがアフィサイトへの転載は禁止です:2017/03/09(木) 10:35:37.51 ID:7C5dL/p1

東京電力福島第一原発事故による放射性物質を含む「指定廃棄物」を、栃木県塩谷町(しおやまち)が最大水位3メートル以上の洪水浸水想定区域で一時保管していることが分かった。地上約50センチの盛り土の上に置かれている状態。町は安全対策を施す方針だが、保管と処分の責任を負う国は新たな対策に応じていない。原発事故に伴う負担が地域に押し付けられる構造は、事故から6年が迫っても変わっていない。

同県内の指定廃棄物は一万三千五百三十三トン。放射性物質汚染対処特措法によると、保管や処分の費用は国が東電に求償する。国による処分場建設の目途が立たない中、各自治体での分散保管が長引いている。

塩谷町の洪水浸水想定区域にある指定廃棄物は町の全量に当たる二二・八トンの牧草で、放射性物質濃度は一キログラム当たり一万六〇〇〇ベクレル。農家から町が引き取り、二〇一四年二月から町有地に置いている。

約百五十メートル南に鬼怒川(きぬがわ)が流れるこの場所は、保管を始めた当時、最大一メートル以上二メートル未満の浸水が想定されたが、他の場所には住民の反対などで動かせず、他に選択肢がなかったという。

一五年の関東・東北水害で、保管場所は被害を免れたものの、茨城、栃木両県の鬼怒川水系などで水害が多発。これを受け、保管場所の浸水想定は最大三メートル以上五メートル未満に上昇した。

別の保管先は簡単に見つからず、町は同じ場所でコンクリートの箱に入れ替えることを決め、今年二月に経費約四千万円の負担を環境省に要請。同省は「現状でもシートで遮蔽(しゃへい)するなど、国のガイドラインに沿って適切に保管している」とし、即時の対策には応じなかった。ガイドラインには洪水についての記述はない。町は東電にも負担を求めたが「国の事業でお願いしたい」という回答だった。

環境省の担当者は取材に「雨水の流入などを防ぐため、盛り土や遮水シートでしっかり保管している」と説明。町との協議は続けるという。

町有地の下流に住む女性(73)は「この一帯は毎年のように台風の時、水がたまる。上流に指定廃棄物があるのは不安だ」と語る。

国は塩谷町の別の場所に指定廃棄物処分場を建設する計画だが、町ぐるみの反対運動が続いている。町の担当者は「(国の対応には)町が処分場計画を受け入れれば全て解決する、という視線さえ感じる。町は原発事故に責任はない。被害者と加害者を間違えないでほしい」と話す。

◆一時保管、町に責任ない

<東京電力福島第一原発事故で政府の事故調査・検証委員を務めた吉岡斉(ひとし)・九州大大学院教授(科学史)の話> 本来は東電が引き取るべきだが、それができなければ、本格的な処分が行われるまでの間、国が保管を強化するのが当然だ。町に責任はなく、国が費用を払うべきだ。国は(今でも)原発再稼働を進め、廃棄物の負担を国民に押しつけているが、本来、原子力政策を改めることが政府としての原発事故の責任の取り方だ。

<指定廃棄物> 原発事故による放射性物質に汚染され、放射性物質濃度が1キログラム当たり8000ベクレル超となった焼却灰や汚泥、牧草など。国は栃木、千葉、宮城3県に1カ所ずつ処分場(長期管理施設)を造る方針だが、いずれも候補地の地元が反対し見通しが立たない。
ソース

東京新聞:栃木・塩谷町の浸水区域に放射性ごみ 国、対策応じず:社会(TOKYO Web)
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2017030990070346.html

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