都内の出版社青林堂の社員・中村基秀さん(48歳)と労働組合の東京管理職ユニオンが2月13日、同社と蟹江幹彦社長らを相手に、パワハラでうつ病になった損害など約2400万円を求める訴訟を東京地裁に起こした。
中村さんや組合側が厚生労働省で開いた記者会見では、中村さんが社長・専務らから罵倒される、生々しいやり取りが公開された。
専務「じゃあじゃあじゃあちゃんと命令に従ってやってよ」
中村「従ってます」
専務「じゃあ出してよ。自費出版の企画。わたし言ったじゃん」
中村「何もできないじゃないですか、いま」
社長「お前がバカだからできないんだよ!」
専務「そうだよ」
中村「バカだからできないんですか」
専務「そうだよ。能力が足りないからじゃない」
社長「みんなできることじゃないか、こんなことは!」
中村さんはこのとき、インターネットも使えない、名刺もない、外出も許されない状況で、「自費出版の営業」を命じられていた。机には電話がなく、かけることも許されていなかったという。中村さんによると、自費出版は著者が書きたい内容を本にするもの。「著者との連絡をしないで、企画をするのは不可能なんですよ」と、中村さんは言う。
このような録音は、300時間にも及ぶ。中村さんはそのうち36時間分を文字起こしし、そのやりとりの一部を裁判の証拠として提出した。さらにその中から、一部を抜粋する。
社長の「公安」発言
社長「うちは、公安ともいろいろとつきあいあるからね」
中村「ああ。なんか、そうですね」
社長「うん。君の名前も、当然公安には知らせているし」
テープ起こしの業務報告を求められた際
専務「業務の報告するときは、アルバイトさんの手伝いって書いといて」
「嫌い」発言
専務「中村君さ、自分は社長に好かれてると思う?」
社長「俺は嫌ってるから」
「スパイだよね」
続きと音声はソースで
社員をスパイ呼ばわり 青林堂の社員がパワハラ訴え暴言音声を公開
https://www.buzzfeed.com/kazukiwatanabe/seirindou-vs-nakamura-case-20170213