イスラエルとパレスチナが帰属を争うエルサレムへの米大使館移転について、イスラエルのネタニヤフ首相は29日の閣議で「米大使館はエルサレムにあるべきだ」と述べた。2月にワシントンで予定されるトランプ米大統領との首脳会談を前に移転を改めて求めた。
トランプ氏は選挙戦から国際社会がイスラエルの首都と認めていないエルサレムに米大使館を移すと表明。ただ、26日には米FOXテレビに「時期尚早だ」と態度を保留した。ネタニヤフ氏は「エルサレムはイスラエルの首都」として、「米大使館だけでなく、すべての国の大使館はここに来るべきだ。そのうち、ほとんどが来るだろう」と語った。
エルサレムをめぐってはイスラエルとパレスチナが帰属を争い、米国を含む各国大使館はテルアビブにある。パレスチナやアラブ諸国は、大使館移転は「越えてはならない一線」として強い懸念を示している。(エルサレム=渡辺丘)
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