消費者物価、4年ぶり下落 16年は前年比0.3%
2016年の全国の消費者物価指数(15年=100)は、価格変動の大きい生鮮食品を除く指数が99・7となり、前年より0・3%下落した。下落は4年ぶり。
総務省が27日発表した。原油安の影響が下落の主因で、ガソリンや電気代、ガス代などが軒並み下落。エネルギー全体で前年比10・2%下落し、指数を大きく押し下げた。このほか、洗濯機や掃除機など家庭用耐久財は同3・5%下落、テレビは同4・1%下落した。その他は、衣料や教養娯楽サービスなど幅広い費目で上昇した。
同時に発表した昨年12月の全国の指数(生鮮食品を除く)は99・8で、前年同月より0・2%下落し、10カ月連続のマイナスとなった。ただ、原油安の影響は徐々に縮小してきており、下落幅は前月(0・4%)より縮小。内訳でも、ガソリンが2年1カ月ぶりに上昇に転じた。石油輸出国機構(OPEC)が減産に合意し、原油価格が持ち直していることから、エコノミストらの間では、今後、エネルギー価格が徐々に消費者物価を押し上げていくとの見方が多い。(中村靖三郎)
http://www.asahi.com/articles/ASK1W2RC2K1WULFA007.html