一方、東京・荒川区議会議員の小坂英二氏は「保険料算定では外国人のほうがむしろ優遇されている」と指摘する。
「国保の保険料は所得によって変わるが、基準にされるのは国内所得だけ。外国で大儲けしている大富豪が日本にやって来ても、日本で収入がなければ最低ラインの保険料で済んでしまう。不公平と言わざるをえない」
それでもこの状況を放置しているのはなぜか。上久保氏は話す。
「安倍政権も推進する『高度人材外国人の獲得』と関係があるのでは。実際、国保は生活にゆとりのない留学生にはありがたい制度で、そのおかげで有能な人材が日本に集まっているという側面もある。ただ、運用は厳格であるべきで、『日本滞在3か月以上』という加入要件は短すぎる。留学生は学校に保険料を支払わせる仕組みにするなどの対策も考えられます」
小坂氏はこう提言する。
「外国に拠点がある外国人という、ブラックボックス的存在を日本人と同じに扱うことが間違い。外国人で完結した保険制度を作るか、民間の保険で対応すべきです」
今回、記事として取り上げたことで、議論が盛り上がればいいが。
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