出産が痛くて危険な本当の理由
http://www.bbc.com/earth/story/20161221-the-real-reasons-why-childbirth-is-so-painful-and-dangerous
我々が直立歩行するようになったからだという考えは昔からあるが、
新しい研究によれば、それが全部ではないかもしれない。
By Colin Barras
22 December 2016
産むことは時間のかかる、痛いプロセスである。死に至ることもある。
世界保健機関の推定によれば、毎日830人の女性が妊娠中・出産中の
合併症で死んでいる――しかもこの統計は、1990年の水準から44%も減って、
これなのである。
「この数字はとても恐ろしい」
Jonathan WellはイギリスUniversity College Londonで小児栄養学を研究している。
「哺乳類の母親が子を産むためにこんなに高い対価を払うのは、きわめてまれです」
ではヒトにとって出産がこんなに危険なのはいったいなぜか。
この死亡率をもっと減らすためにできることはあるのだろうか。
(中略)
というわけで、私たちは新しい説明を得た。なぜヒトの出産は困難なのか。
妊娠する女性は、胎児が(必要とするエネルギーを)体内で養えるぎりぎりまで
成長するまでの間、胎児を養うように適応した。
この女性の骨盤は、最大限育ったこの胎児が安全にくぐり抜けられるだけの、
ちょうどの大きさになるよう適応した。
そしてここ数千年の(農耕による)食性の変化(タンパク質不足)が、
(骨盤の成長不良につながって)この精密なバランスを揺らがせ、出産を困難にした
――特に、栄養状態の悪い母親にとって。