(中略)「このクリスマス用パーティーバレルはほぼ瞬時に国民的現象となりました」
フランスEMLYON経営大学院マーケティング学科准教授Joonas Rokkaは言う。
彼はプロモーションキャンペーンのモデルとして日本のKFCクリスマスを
研究してきた。
Rokkaは言う「これは何もなかったところを埋めたのです。
日本にはクリスマスの伝統はありませんでした。
そこにKFCが入ってきて言ったのです『これがクリスマスにすることだよ』と」
(中略)この現象は日本独特のものである――あの国の外では変に思う人もいる。
「このアイディアはKFCの故郷では上手くいかないだろうね」と言うのは
ジョージア州アトランタにある二つのレストランのシェフKevin Gillespieである。
「クリスマスにKFC。そんな変なことはめったにだって聞かないな。
もし君がクリスマスディナーにフライドチキンのバケットを持ってきたなら、
私は怒ってたね、絶対」
Gillespieは言う「これは何もKFCの商品を叩いてるわけじゃなくてね。
クリスマスディナーにファストフードを持ってこようって考えが、
大体からして大抵の人が失礼に思うはずだ」
「しかし日本にはキリスト教徒が人口の1%くらいしかなくて、クリスマスは
公式な祝日ではないのです」とRokkaは言う。
「ですから家族が丸一日費やしてハムやターキーを焼いたり
サイドディッシュを作ったりというのは、単に無理なのです。
その代わりに、チキンのバケットを持ってやってくるのです」
(後略)