安倍官邸の「ロシアへの融資」打診にメガバンク困惑 経済制裁への懸念
http://www.dailyshincho.jp/article/2016/12110559/?all=1
12月15日、ロシアのプーチン大統領が11年ぶりに来日する。焦点の北方領土問題は一時、
2島返還で盛り上がったものの、やはり交渉は容易でないとの見方に傾いている。
扉をこじ開けたい安倍総理は目下、打開策を模索中。
その秘策として、3メガバンクによるロシア企業への融資が浮上し、銀行幹部は頭を抱えているという。
プーチン大統領まもなく来日
11月19日のペルーでの日ロ首脳会談で、安倍総理はプーチン大統領に経済協力プランを提示した。
中身はロシアの産業多様化・生産性向上、中小企業交流、先端技術協力など8項目だった。プランの詳細を知ったメガバンク幹部は溜息をつきながら、
「12月15日の首脳会談以降、安倍総理は本気でロシア企業への融資を要請してくるはずです。
しかし、実際に融資を実行することになれば、我々は、相当の覚悟が必要となるに違いありません」
メガバンク幹部を悩ます問題は、10月初頭に始まった。三菱東京UFJ、みずほ、三井住友の3メガバンク、
農林中央金庫、そして北海道銀行の国際部門の幹部たちが、首相官邸に呼び出されたのだ。
官邸の大ホールで待ち受けていたのは、外務省、財務省、そして金融庁などの高級官僚の面々だった。その場を仕切った長谷川榮一・首相補佐官が、
「ロシアへ提示したプランを進める上で、ファイナンスは避けて通れない不可欠な要素です。
今後、極東開発に参画するロシア企業などに対して、融資をお願いするかもしれません。その時は宜しくお願いします」
口では“お願い”と言いながら、それは半ば“命令”のニュアンスが含まれていた。出席したメガバンク幹部らは誰しも戸惑いを覚えたという。