おかずもみそ汁も調理できる炊飯器に、ホットミルクと目玉焼きを同時に作れるトースター……。
昭和30年代を中心に販売された家電を集めた企画展「昭和家電パラダイス」が、青森県立郷土館(青森市)で開かれている。
いずれの家電も、枠にとらわれずに開発に打ち込んだ技術者の意欲がにじむものばかりだ。
●「自動式炊飯器」(東芝、昭和35年)は、内鍋で内部を4分割し、炊飯の間におかず2品と汁物ができあがるというふれこみだった。が、具材によって熱の通りが違うため「生煮えになる」との苦情があったほか、カレーだと風味が他の内鍋に移ってしまう欠点があった。
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●ホットミルク、目玉焼き、トーストが同時に作れるという「スナック3」(東芝、昭和39年)は、単身赴任や独身者がターゲット。ただ、ミルクを入れて3分後に卵を落とし、その2分後に食パンを入れ、さらに焼き加減を確認するという、「忙しい朝に10分間も目が離せない」商品だったという。
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●「電気カン切り」(東芝、昭和36年)は数秒で缶詰のふたを開けるが、現在の貨幣価値で3万円超の高級品だ。
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このほか、足元を温めるが両足と電源をつなぐコードで自由に歩けない「電気スリッパ」(松下電器産業、昭和30年代)や、当時さかんだった米国と旧ソ連の宇宙開発競争を意識したのか、人工衛星型の手動式洗濯機(林製作所、昭和32年)が展示されている。
【写真】1972年発売のこけし型懐中電灯を持つ青森県立郷土館学芸員
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以上抜粋。全文は http://www.asahi.com/articles/ASJD945RXJD9UBNB003.html