三菱重工業と日本原燃(青森県六ケ所村)が、巨額の赤字を抱え経営再建中のフランス原子力大手アレバに計数百億円程度を出資する方向で最終調整していることが八日、分かった。
三菱重工と日本原燃はアレバに出資することで、日本を含む世界で今後本格化する廃炉や核燃料の再処理の技術を高めたい考えだ。近く拠出するとみられる。
東京電力福島第一原発事故の影響で世界の原発市場が冷え込んでいることなどを背景に、アレバの業績は大幅に悪化している。フランス政府主導で再建策が進められ、三菱重工は昨年から支援を要請されていた。中国の原子力大手もアレバへの出資を検討している。
三菱重工は、核燃料の再処理や廃炉技術が中心のアレバへの出資は「廃炉問題を考えると日本のためにもなる」(宮永俊一社長)として、昨年から検討を進めていた。
このほか、三菱重工は原子炉プラント製造を手掛けるアレバ子会社にも出資する方針。連携して、需要が高まっている新興国などでの原発の受注獲得を目指す狙いもありそうだ。
ソース
東京新聞:原子力大手の仏アレバ再建 三菱重と原燃が数百億円出資へ調整:経済(TOKYO Web)
http://www.tokyo-np.co.jp/article/economics/list/201612/CK2016120802000279.html