三鷹ストーカー殺人事件――2013年10月8日に、18歳の女優の卵だった女子高校生が、かつて交際していた男性に自宅前で刺殺されて殺害された事件だ。
加害男性は、彼女の裸が写った画像をインターネットに流した後に事件を起こしたことから、「リベンジ・ポルノ」という言葉が広まり、翌年にはリベンジ・ポルノ防止法が成立した。
本日(11月29日)、この事件の二審が、東京高裁で開かれる。一審は2014年の8月に判決が出ていたが、なぜ今になって二審が行われるのか。
それは、一審で検察がリベンジ・ポルノを起訴しなかったにもかかわらず刑量に含めるよう主張したため、高裁が不当として地裁への差し戻しを決定したからだ。それで2016年の3月に改めて差し戻し審が行われ、今になって高裁での二審が開かれることになったのだ。
裁判は遅々として進まない。遺族である女子高生の両親は裁判でこう語った。
「(夫婦は)2人とも精神科に通っています。しかし、今は裁判を闘うために治療を延期しています。怒りを抑えないためです」
両親は加害者への怒りを持って裁判に臨むため、精神科での治療さえ延ばしている。にもかかわらず、裁判は3年以上過ぎた今なお、二審での審議に留まっており、インターネット上には被害者のポルノ画像が大量に残されている。
あの事件はどのようにして起き、遺族と加害者は今何を思っているのか。3回にわたって事件を考える前に、まず全容を記しておきたい。
以下ソースで
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/50287