【ワシントン=黒見周平】次期米大統領ドナルド・トランプ氏は21日、国民に向けたビデオ声明で、来年1月20日の就任初日に環太平洋経済連携協定(TPP)から離脱する意思を通知する方針を示した。
トランプ氏がTPPについて発言したのは当選後初めて。日米が主導してきたTPPは発効の見通しが極めて厳しくなる。参加各国や関係国の間にも波紋が広がっている。
トランプ氏が就任初日に取りかかるとしたのは、TPP離脱を含めて6項目。貿易の不均衡是正や規制緩和、不法移民対策の強化など、選挙中に訴えた雇用の拡大を図るための政策が中心となった。
トランプ氏はビデオ声明でTPPについて、「米国にとって災難になる恐れがある」と指摘。「米国に雇用と産業を取り戻す公平な2国間貿易取引を交渉する」との考えを示した。
http://www.yomiuri.co.jp/world/20161122-OYT1T50064.html