<講談社>作家ら説得の作業を無にしたアマゾンへの怒り
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20161007-00000022-mai-bus_all
◇抗議中にすべての配信対象を無断で停止
そして、抗議を続ける最中の9月30日夜から、この17点以外も順次、配信停止になり、翌日朝にはすべてが一方的に配信停止になったというのだ。
講談社の広報室長は、「アマゾン側から事前に何の通告も連絡もなく、本当に驚いた。サービスをともに運営するパートナーとしての商売の信義があるのかどうか……」と、アマゾン側のやり方に驚きを隠さない。
講談社がこれほど怒るのも無理はない。なぜか。本やマンガの作者や著作権者の中には、「読み放題サービス」への配信に抵抗感を示す人が少なくない。紙へのこだわりや収入面の心配など理由はさまざまだ。
講談社の担当者が、その一人一人に「できるだけ多くの人に作品に触れてほしいので協力してほしい」と説得する作業をし、文芸書、実用書、ライトノベル、児童書、絵本、雑誌、写真集など1200点の配信にこぎつけた。それが、一方的に無にされてしまったというのだ。
読者に説明する責任もある。閲覧できていた講談社の本や雑誌が突然すべて見られなくなった。不信に思う読者が多かったに違いない。講談社は、「無断で配信を停止されたという事実を、読者や著作者に一刻も早く知らせるため、抗議の文書を公表した」と説明する。今後も、原状への復帰とルールに従った配信を求めていくという。