肛門の起源の定説白紙に、クシクラゲも「うんち」
未知のタイプの肛門を確認、教科書書き換える発見
肛門の起源について、定説はこうだ。かつて、あらゆる動物の祖先はただの塊に口がひとつあるだけの単純な生物で、その穴で食事も排泄も行っていた。しかし、長い時を経て、体が細長くなるとともに、口と反対の端にもっぱら排泄を行う肛門ができ、口と肛門の間には消化管のある動物があらわれた。
中略 一方、ネズミやハエ、カタツムリ、ミミズ(ぜん虫)、そして人間を含むその他の動物に共通の祖先はそれよりももっと新しく、口と肛門というふたつの穴を持つ。現代では穴がふたつある動物のほうが圧倒的に多いことから、そのほうがより環境に適応しやすかったため、多様化が起きたと考えられる。肛門が発達した理由のひとつは排泄物を誤って食べてしまわないためかもしれない。
以上はどの教科書も採用していた完璧な科学的シナリオだった。ところが、最新の発見によると、これは書き換えられなければならないようだ。
これまで長いこと、穴がひとつの動物の仲間と考えられてきたクシクラゲ類(有櫛(ゆうしつ)動物)が、肛門から排泄している様子がビデオに捉えられたのだ。その結果、肛門の進化と、それにともなう体の前から後ろへ食べ物を運ぶ消化管の発達の筋書きに見直しが迫られている。ビデオとそれに伴う論文は科学誌「Current Biology」の次号に掲載される予定だ。以下ソース
http://natgeo.nikkeibp.co.jp//atcl/news/16/082400314/
http://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/16/082400314/ph_thumb.jpg