16日午後1時10分ごろ、群馬県富岡市岡本の「群馬サファリパーク」の「日本ゾーン」で、巡回中の従業員、斎藤清美さん(46)がツキノワグマに襲われ、左の胸や脇腹をかまれた。病院に搬送されたが、約2時間半後、出血性ショックで死亡が確認された。
県警富岡署や同パークによると、襲ったクマは5歳の雄で、体長約170センチ、体重約110キロ。
斎藤さんは、ツキノワグマやニホンザルなどを放し飼いで展示する「日本ゾーン」をジープ型の軽乗用車を運転して1人で巡回中、運転席側の窓から侵入したクマに襲われたとみられる。車窓は開けていた可能性が高いという。車窓には、安全対策としてステンレス製のパイプ(直径2センチ)が横に1本設置されていたが、クマによって外されていた。
午後1時15分ごろ、来場者を乗せて園内を走るバスを運転していた従業員が、斎藤さんが乗っていた車にクマが侵入しているのを発見。管理事務所に通報し、別の従業員らがクマを追い払い斎藤さんを救出したが、既に意識がなかったという。
同パークでは、1997年8月に、「トラゾーン」で、自家用車で見学中の夫婦2人が途中で車を降りたところをトラに襲われ死亡する事故があった。パークの矢島久弥お客様本部長は「あってはならないことが起きてしまった。警察の捜査結果などを踏まえ、二度とこのような事故が起こらないよう体制を改善していく」と話した。17日は臨時休園するという。
同パークは79年にオープン。約36万平方メートルに約100種、1000匹を飼育している。昨年の入場者数は約38万人。
ソース
http://mainichi.jp/articles/20160817/k00/00m/040/070000c