改憲論議が高まっている。安倍晋三首相は憲法審査会での議論を優先するというが、すでに「第9条」や「緊急事態条項」などについて
詳細な改憲草案を出している自民党が“数の力”で議論を主導していく可能性は高い。最新刊『君は憲法第8章を読んだか』が話題の
大前研一氏が、安倍首相が唱える憲法改正のやり方について警鐘を鳴らす。
~中略~
やはり自民党の憲法改正草案に盛り込まれて改憲の焦点となっている「緊急事態条項」は、まさにナチスを彷彿とさせる。
その中では、我が国に対する外部からの武力攻撃や大規模な自然災害などが起きた時に首相が緊急事態を宣言すれば、
内閣が法律と同じ効力を持つ政令を定めたり、首相が財政上必要な支出を行なったり、地方自治体の長に対して
必要な指示をしたりすることができ、国民は国や公の機関の指示に従わなければならないとしている。
これは1938年に制定された「国家総動員法」のようなもので、すこぶる危険だ。現在のドイツにも緊急事態条項があるというが、
ナチス台頭の反省に基づいて厳しい条件が付いており、自民党の憲法改正草案とは似て非なるものである。
ソース
http://www.news-postseven.com/archives/20160810_436854.html