続報
(略)
通報を受けた別府警察署は後日、幹部2人が団体関係者を訪れ、経緯を説明したといいます。
「他人の敷地に立ち入ったことは、不適切で大変申し訳ありません」(別府警察署・幹部)
別府署の幹部は捜査員が無断で敷地内に侵入したことを謝罪しました。しかし、カメラを設置した目的は明らかにしなかったといいます。
「敷地内ならいいということか?」(団体関係者)
「市道などでの特定の容疑への使用は認められています」(警察幹部)
「自宅や別の場所にもカメラがあるのか?」(団体関係者)
「機密案件なので答えられません」(警察幹部)
カメラの設置は事件捜査を指揮する立場の刑事官が具体的な設置方法や場所を指示し、最終的に別府署長が許可を出していました。
今月5日の定例会見で小代義之刑事部長は、改めて経緯を説明しました。
「無断で立ち入りビデオカメラを設置したことは誠に不適切な行為と考えております」(大分県警察本部 小代義之刑事部長〔今月5日〕)
捜査員が団体の管理する土地と知りながら出入り口のチェーンを乗り越えて無断侵入していたことを認めた大分県警。
一方で、カメラの設置場所については、あくまでも管理地という認識はなかったと強調しました。しかし・・・
「捜査員は施設にある出入り口から敷地内に立ち入りました。出入り口のすぐそばには立ち入り禁止を呼びかける看板も設置されています」(記者)
さらに、カメラの設置に際し、捜査員が別の管理地にも無断で立ち入っていたことが判明。大分県警は関係先に謝罪しました。
「そういうことがあるんだと思って非常にびっくりしたんですけど。市道と間違ったと言ってましたけど、どうなのかなという感じ」(別府重度障害者センター 西川浩一さん)
大分県警は隠しカメラを設置した行為については調査中として、具体的な見解を明らかにしていません。
「特定の対象者の動向を秘匿で撮影する捜査上の必要性があるものと判断」(大分県警察本部 小代義之刑事部長)
民進党県連はこの問題の事実関係の解明に向けて、独自の調査チームを立ち上げました。
また、共産党県委員会は9日、県警本部長に対し抗議と申し入れ書の文書を提出しました。
「国民の自由な言論や行動、政治活動を抑圧する許されざる行為」(共産党県委員会 林田澄孝委員長)
行き過ぎた捜査ともいえる行為に県民は・・・
「行き過ぎだと思っていた、あんなのはおかしい」(大分県民)
「(建造物侵入罪は)警察が取り締まるべきだと思うので、そういうのはやめてほしい。やっぱりだめだと思う」(大分県民)
今回の問題について、法律の専門家は・・・
「法律的には私有地に入って監視カメラをつけているので住居侵入罪にあたる。それから刑事犯罪には触れないが、
出入りする顔を撮っていることからすれば個人のプライバシーの侵害という問題は発生する」(日弁連 宇都宮健児弁護士)
さらに、政治活動を国家権力が監視することについて、こう指摘します。
「そういうことを恒常的にやる社会が健全なのかと。とりわけ選挙活動というのは民主主義社会で国民主権を行使する場で一番、
表現の自由とか政治活動が保障されなければいけないのに警察が介入する、これは大変な問題」(日弁連 宇都宮健児弁護士)
http://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye2841425.html