米オハイオ州クリーブランドで18日、共和党全国党大会が始まった。党候補に指名される見通しのドナルド・トランプ氏のメラニア夫人が登壇したが、演説の一部がオバマ大統領のミシェル夫人が2008年に行った演説からの盗用ではないかと指摘さ れている。
演説を聞いたコメンテーターたちは、オバ マ氏が初めて党候補に指名された2008年の党大会でのミシェル夫人の演説と、きわめて似ていると指摘。トランプ氏の選挙運動でメラニア夫人が演説するのは初めてで、原稿はスピーチライターの協力を得たものだ。
メラニア夫人は演説の中で、「両親からは、人生で求めるものを手に入れるため一所懸命努力すること、自分の言葉は自分を縛るもので、やると言ったことはやり約束 を守ること、周りの人を尊重することが大事だと強く教わった」と述べた。
一方、ミシェル夫人は2008年の演説で、「バラク(・オバマ)と私は、実に同じような価値観のもとで育てられた。人生で求 めるものを手に入れるため一所懸命努力す ること、自分の言葉は自分を縛るもので、 やると言ったことはやること、周りの人を尊重して敬意を払うこと。知らない人だったとしても、そして意見が異なる人だったとしても」と語っていた。
メラニア夫人は続けて、「(両親には)価値観や道徳心を日常生活で示すよう教えられた。私たちの息子にも、その教えを伝えようとしているし、将来の何世代にもわ たって受け継がせるべきだ。自分にできることの限界を決めるのは、夢の強さと、夢の実現のためにどれだけ努力しようと思うかだと、この国の私たちの子どもたちに知ってもらいたいので」と述べた。
一方で8年前のミシェル夫人は、「バラク・オバマと私はこうした価値観に沿って人生を築き、次の世代にも伝えることにし ました。なぜなら、自分にできることの限界を決めるのは、夢の大きさと、夢の実現のためにどれだけ努力しようと思うかだと、自分たちの子供たち、そしてこの国の 全ての子どもたちに知ってもらいたいので」と語っていた。
トランプ氏の広報アドバイザーのジェイソン・ミラー氏は文書で、「メラニア夫人の演説を書くにあたって、ライター陣はメラニア夫人が人生から得たインスピレーションを参考に、本人の考えを随所で反映させた」、「メラニア夫人の移民体験やアメリカに対する愛情が、彼女の演説からうかが われ、大成功につながった」とコメントし た。
トランプ氏は妻の演説を「まったく素晴らしかった」と称賛した。
スロベニア出身で元モデルのメラニア夫人は演説で、夫のトランプ氏がタフでありつつも思いやり豊かな、大勢を団結させられる人物だと語った。
メラニア夫人は、「彼は、強くなければいけない時には強くなれますが、同時に優しくて公平で温かな人です」と述べ、「彼の優しさは気づかれないこともありますが、いつでもそこにあります。彼と恋に落ちたのもそもそもそれが理由のひとつですか ら」と語った。
イカソ
http://www.bbc.com/japanese/36832492