中国で買い物をしたりタクシーに乗ったりすると、間違いなく「お前は韓国人か?日本人か?」と聞かれる。そして、中国語が上手くなるにつれ、「香港か?台湾か?」とランクアップしてくる。
最近のように日中関係がこじれている時にこう質問されると、中国暮らしに慣れている筆者も「日本人だ」と言うのをためらい、ついつい可もなく不可もない「韓国人だ」と言ったりした。だが、今では真逆の発想で、堂々と日本人と言えるようになった。
その発想はこうだ。もし、どこから来たのかと聞かれたら、元気よく且つ自虐的に、「我是“日本鬼子”とか、我是“小日本” (どちらも日本の蔑称)」と言ってみよう。これを聞いた相手は間違いなく意表を突かれ、一瞬どう反応したらいいか戸惑った後に、「そんな事、言うもんじゃないよ」と笑って切り返してくる。このたった一言のやり取りで、先方がこちらに気を使い始めるのが面白いほど伝わってくる。効果は絶大である。
更に面白い事に、この時点から日本あるいは日本人に対する好意的な言葉がどんどん出てくる。加えて、身内の、あるいは親戚の誰々が日本にいるとか、日本人と結婚した、などと言う実例がどんどん出てくる。実際、外人を見たこともあまりないような片田舎に行っても、かなりの確率でこうした何かしら日本に絡んでいる中国人が多いのを実感する。
もちろん、中国人も外国人に不愉快な思いをさせたくない、という気持ちは大いに持ち合わせている。
一部の中国人が日本や日本人に対し否定的な発言をしたら、周りの中国人がその流れを抑えようとしたり、日本の良さをアピールしたりする。これは居合わせた日本人には本当に嬉しくなる。
中国人にとって日本人はあくまでも外国人で、しかも、欧米系に次ぐ位置付けになっていると言える。多くの中国人にとっては、外人の知り合いがいることは、少なくとも羨望の対象となるのである。国は国、人は人、と言うことか。
ソース
http://www.excite.co.jp/News/chn_soc/20160716/Recordchina_20160716028.html