“福島千里時代”いつまで? 日本女子短距離は深刻後継不足
「もう1ステップ、2ステップ成長できるように頑張っていきたい」
陸上日本選手権最終日(26日=パロマ瑞穂)、女子200メートル決勝の福島千里(27)は、追い風1.8メートルの好条件の下、
自らの記録(22秒89)を更新する22秒88の日本新記録で6連覇を達成。前日の100メートルに続いて2種目のリオ五輪内定を決めて意気込みを語った。
それにしても女子の短距離は若手が育たない。200で6連覇の福島は、100でも7年連続8度目の優勝を飾り、6年連続の2冠で3大会連続の五輪出場を決めたが、
切磋琢磨する強力なライバルがいないので記録がまったく伸びない。
この日の200の記録更新は6年ぶりのこと。しかも100分の1だ。やはり福島が2010年に出した100メートル11秒21の記録だって今も破られていない。
この程度の時計でも国内なら「女王」と呼ばれるが、五輪に出ればまったく歯が立たない。
例えばロンドン大会女子200の金は、アリソン・フェリックス(米国)の21秒88。福島が更新した日本記録とは1秒も違う。銅のカーメリタ・ジーター(米国)でさえ22秒14だ。
ロンドンの女子100も、金はフレーザー・プライス(ジャマイカ)の10秒75。銅はキャンベル・ブラウンの10秒81。福島は両種目とも予選敗退だった。
そもそも陸上短距離は世界とのレベル差は歴然だが、「福島時代」が続く限り、その差は開くことはあっても縮まることはない。
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