産経新聞のまとめサイト化が止まりません。ネットのデマを裏も取らず大拡散して炎上しています。詳細は以下から。
以前から産経新聞の止まらない劣化についてBUZZAP!では繰り返し取り上げて来ましたが、本当にまとめサイトと同レベルにまで堕ちてしまったようです。
産経新聞は6月17日付けで「TBS番組「街の声」の20代女性が被災地リポートしたピースボートスタッフに酷似していた?! 「さくらじゃないか」との声続出 」(魚拓1、2)とした記事を掲載しました。
これはツイッターなどのネット上で、6月15日に放映されたテレビ朝日の「スーパーJチャンネル」とTBSの「Nスタ」の両番組で、JR新橋駅前で桝添と知事辞任に伴う「新知事にふさわしい人物は誰か」という街頭インタビューで20代と見られる女性が双方の番組のインタビューで民進党の蓮舫議員と答えたことに起因するもの。
どちらも放映されたのが17時過ぎであり、場所も同じJR新橋駅前であったことから通りがかりの女性が双方のクルーからインタビューを受けた同一人物であることは間違いなさそうです。これだけなら単なる偶然の一致ですし、どちらでも蓮舫議員と答えていることに不思議はありません。
ですが、ネット上ではなぜかこの人物が熊本地震の際に「Nスタ」でレポートしたピースボート災害ボランティアセンターのスタッフの女性と同一人物であるとのデマが拡散され、「さくら」「やらせ」などと炎上が始まってしまいました。
同一人物とされ、拡散された辛嶋友香里さんの写真は以下の2つがメイン。どこをどう見たら同一人物に見えるのか全く理解できないほどに別人なのですが、炎上させたいネット民には彼女らが同一人物に見えてしまったようです。ここまでなら残念ながら度々発生するネットのデマに過ぎません。
しかし、繰り返しになりますが、なんとこのネットデマを産経新聞が「TBS番組「街の声」の20代女性が被災地リポートしたピースボートスタッフに酷似していた?! 「さくらじゃないか」との声続出 」(魚拓1、2)として記事化するという信じられない事態が発生しました。同一人物との断定こそ避けたものの、何ら根拠が無いネットデマを検証もせずに拡散してしまっているのです。
当該記事の「疑惑」についてはピースボートスタッフから別人であると完全否定されています。つまり、当のピースボートに対して何ひとつ取材も行っておらず、ネットデマを盲信した上で憶測だけで記事を書いてしまっているということ。これは誰が何と言おうとまとめサイトのレベルを一歩も出ていません。
新聞としての最低限の矜持も持てないのであれば、新聞と名乗るのを止めてまとめサイトとして再出発すべきではないでしょうか?
画像や関連ツイートはソースで
産経新聞が新都知事に関する街頭インタビューでのネットデマを裏も取らず記事化、まとめサイトと同レベルと炎上 | BUZZAP!(バザップ!)
http://buzzap.jp/news/20160617-sankei-interview-demagogy/