俳優の砂川(さがわ)啓介さん(79)が、認知症の妻、大山のぶ代さん(82)の介護について語る講演会(認知症の人と家族の会、朝日新聞厚生文化事業団など主催)が5日、大阪市内で開かれ、約200人が訪れた。砂川さんは自身が尿管がんと診断され、その治療を機に大山さんが老人ホームに入所したことを初めて明らかにした。
大山さんは、4年前に認知症と診断された後も「私、ここ(自宅)にいたい」と話し、砂川さんは在宅介護を続けてきた。
しかし今年4月に砂川さんの尿管がんが判明。抗がん剤治療が始まり、入退院を繰り返しながら治療を続けている。このため、急きょ大山さんが入る老人ホームを探したという。
砂川さんはホームでの大山さんの様子について、「お友達もできて元気にやっています」と報告。「試練ですが、まずは僕自身のがんを治さないといけない」。この日は体調をおして大阪での講演に臨んだが、大山さんがどうしているかと思うと涙が出るといい、「これが愛なのかな」と話した。
講演会は、来年4月に京都で開かれる認知症の国際会議のプレイベント。(講演会の内容は後日に生活面で詳報します)(十河朋子)
http://www.asahi.com/articles/ASJ655JTNJ65PTFC008.html