把握できぬ「ご神体」…所在不明でも被害届出ず
宇都宮二荒山神社(宇都宮市馬場通り)でまつられる「ご神体」が所在不明になっていることが2日、栃木県警などへの取材で分かった。
盗まれた可能性があるが、ご神体が何か神社は把握しておらず、被害届も出ていないという。
県警によると、ご神体は唐櫃と呼ばれる容器に入れられて境内の末社でまつられていたが、先月2日、その末社が荒らされ、唐櫃の中身が空になっているのを同神社が発見した。
同神社はお祓いに使う神具を唐櫃に入れ、末社にまつり直したという。
15日夜には境内で絵馬を物色している男がいるとの通報を受け、宇都宮中央署員が駆けつけ、宇都宮市内の無職男(43)を窃盗容疑で緊急逮捕した。
男の車内から、唐櫃と神具が見つかり、同署は今月1日、これらを盗んだ容疑で再逮捕した。男は「落ちていたから拾った」と容疑を否認している。
これまでのところ、なくなったご神体は見つかっていない。捜査関係者によると、同神社は「ご神体は神聖なものなので、容器を開けて中を確認することはない」と説明しており、
仮にご神体が見つかっても誰も把握できないという。
http://www.yomiuri.co.jp/national/20160602-OYT1T50179.html