ブタ細胞、ヒトへ移植解禁…感染予防指針を改定
動物の臓器や細胞を人に移植する「異種移植」で、厚生労働省研究班は感染予防策をまとめた指針を改定する。
これまで事実上できなかった豚の細胞移植が可能になる。27日の厚労省の有識者会議で報告される。
血糖を下げるインスリンが分泌できない1型糖尿病患者の治療法として現在、人の脳死提供者から、インスリンを分泌する膵島(膵臓の一部)の細胞移植が実施されているが、
提供者が少なく、代替手段が求められていた。そこで豚からの細胞移植が注目されている。
ただ、豚の遺伝子にはウイルスの遺伝情報が組み込まれ、移植で人に感染する危険が指摘されている。
これまでの指針は、このウイルスを「排除されるべき病原体」としている。現在の技術でウイルスの除去は難しく、豚の細胞を移植する研究はできなかった。
(略)
http://www.yomiuri.co.jp/science/20160523-OYT1T50008.html