19日、東京都江戸川区と兵庫県尼崎市で騒音を巡る争いが原因とみられる殺人事件が相次ぎ発生した。どちらも1階の住民が2階の住民を襲撃。
19日午前2時45分ごろ、男の声で「2階の男性を拳銃で撃った。これから自分の頭を撃つ」と110番があった。警視庁葛西署員が駆けつけると、1階の部屋に加害者の男(73)、2階に被害者の男性(54)が倒れているのを発見。いずれも頭部に拳銃で撃たれたような傷があり、死亡が確認された。
それから約14時間後の同日午後4時45分、路上で母親(61)と娘(33)の2人が無職、豊島速夫容疑者(67)にハンマーで殴られたり、包丁で刺された。母親は重傷を負い、娘は後に死亡。殺人未遂の疑いで現行犯逮捕された豊島容疑者は、付近の集合住宅1階に居住し、被害に遭った母親は2階に住んでいた。
「2件とも騒音をめぐるトラブルが事件の引き金となった。いずれも1階の住民が2階の住民を強い殺意を持って襲う点が共通している」(捜査関係者)こうした事件に巻き込まれないためにはどうすればいいのか。
「騒音の“被害”は、受ける方が深刻に受け止めても音を出す方は鈍感になりがちだ。事件に発展するまでには、クレームの頻度が増すなどの予兆が必ずある。『人間は追い詰められたら何をするかわからない』としっかり認識しておくことが肝要だ。異変を感じたら、引っ越しをするのが一番の対処法。すぐに動けない場合は、しばらく自宅を空けるなどの冷却期間を設けるのも有効だ」
http://www.zakzak.co.jp/society/domestic/news/20160523/dms1605231535008-n1.htm