政府は18日午前、首相官邸で一億総活躍国民会議を開き、人口1億人を維持するための「ニッポン一億総活躍プラン」をまとめた。出生率を1.8にする目標時期を2025年度とし、子育て支援として保育人材の確保や受け皿拡大を進める。
プランは安倍晋三首相が「新3本の矢」として打ち出した出生率など3つの目標の実現に向けた具体策になる。首相は会議で「少子高齢化の下での持続的成長は先進国共通の課題だ。日本が先駆けて少子高齢化の克服に向けた道筋を示すことは大きな意味がある」とあいさつした。
1人の女性が生涯に産む子どもの数を示す合計特殊出生率は現在1.4程度。1.8は出産を希望する女性が全員出産した場合に達成できる水準だ。17年度までに保育の受け皿を50万人分整え、企業内保育所や小規模保育所の定員を広げる。保育士の給与を2%、月額で平均約6000円上げ、ベテラン保育士は4万円の上積みをめざす。
学童保育の受け皿も18年度までに、14年度より30万人多い約120万人分を確保する。返済不要の奨学金の創設を検討し、無利子奨学金は低所得世帯の子どもの成績基準を大幅に緩和する。
http://www.nikkei.com/article/DGXLASFS17H67_Y6A510C1000000/