自民党は、党所属の国会議員に課している「党員1千人獲得」のノルマを達成できなかった議員に対し、谷垣禎一幹事長らの名で罰金の徴収を始めた。夏の参院選に向けて信賞必罰を徹底し、党を引き締める狙いだが、わずか19人しか獲得できなかった「ノルマ未達」議員には200万円近い罰金の“請求書”が届くケースもあるという。
自民党は平成26年1月、当時の石破茂幹事長が野党時代に約78万人まで減少した党員数の回復を目指し、「120万党員獲得運動」を始めた。27年末までの2年間に党所属議員1人あたり原則1千人以上の党員獲得を指示した。ノルマ未達の場合は1千人に満たない不足党員数について、1人原則2000円の罰金を科すことも決めた。
関係者によると、2年間の運動期間で、衆院選挙区支部長279人中、57%に相当する160人がノルマを達成できなかった。参院の選挙区支部長も86人中39人が未達に終わった。
衆院で最も多くの党員を獲得したのは、野田毅党税制調査会最高顧問(熊本2区)の3574人。最少は若宮健嗣防衛副大臣(東京5区)の19人だった。安倍晋三首相(山口4区)は1499人、谷垣氏(京都5区)は1170人、二階俊博総務会長(和歌山3区)は2877人だった。
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http://www.sankei.com/politics/news/160514/plt1605140002-n1.html