天体観測衛星「ひとみ」 運用断念へ
先月から通信が途絶えている日本の天体観測衛星「ひとみ」で、電力を回復させるのに必要な太陽電池パネルに重大な問題が発生していることが分かり、
JAXA=宇宙航空研究開発機構が「ひとみ」の運用を断念する方針を固めたことが分かりました。
ブラックホールなど宇宙の謎に迫ろうとおよそ310億円をかけて開発され、ことし2月に打ち上げられた日本の天体観測衛星「ひとみ」は、
先月26日に通信が途絶え、制御を失って回転するとともに、一部は分解したことが分かっています。
関係者によりますと、その後のJAXAの解析で、「ひとみ」の太陽電池パネルに重大な問題が発生していることが分かりました。
太陽電池パネルが機能しなければ「ひとみ」の電力は回復しないことから、「ひとみ」の運用を断念する方針を固めたということです。
これまでのJAXAの解析で、「ひとみ」では姿勢を制御するプログラムに問題があったとみられ、一連のトラブルの原因になっていると考えられていて、
JAXAの開発体制に問題がなかったか厳しく問われることになります。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160428/k10010502091000.html