習近平政権が「スポーツ大国」から「スポーツ強国」への発展を掲げる中国で近年、マラソンの人気が上がっているという。ところが、今年3~4月に行われたマラソン大会で、参加者の20~60%が応急処置を受けていたことが明らかになった。生涯スポーツの普及、健康水準の向上どころか、逆に健康悪化を招くとあって、中国国内でのマラソン大会参加に「恐怖」を感じる市民も出ている。(北京 川越一)
中国紙、斉魯晩報によると、湖北省武漢市で4月10日開かれたマラソン大会には約2万人が参加した。そのうち、20%を超える4300がけいれんやねんざ、擦り傷、肉離れなどで手当を受けたという。
驚くのはまだ早い。中国紙、揚子晩報によると、3月20日に広東省清遠市で開催されたマラソン大会では、約2万人の参加者中、何らかの手当てを受けた人が1万2200人を超えた。参加者の61%が応急処置を受けた計算となる。