アーネスト米大統領報道官は12日の記者会見で、オバマ大統領が5月に三重県で開かれる主要国首脳会議(伊勢志摩サミット)に合わせて被爆地・広島を訪れる可能性について「検討する」との考えを示した。
米政府高官が、オバマ氏の広島訪問を検討していることを公式に認めたのは初めて。
アーネスト氏は、初めて核兵器の犠牲になった街が広島だと指摘した上で、オバマ氏が掲げる「核兵器のない世界」の重要性を示す意味でも、「象徴としてこれほど強力な表現はない」と述べ、同氏の広島訪問に前向きの姿勢を示した。ただ、最終決定ではないことも明確にした。
米国内では原爆投下を正当化する世論が根強く、オバマ氏の広島訪問は「謝罪」と受け取られる恐れがあるとして批判的な意見もある。アーネスト氏は「大統領がどう決断するにせよ、第2次世界大戦を戦った米国人の勇気と英雄的行動に見合うものになるだろう」と述べた。
http://www.yomiuri.co.jp/world/20160413-OYT1T50081.html