別府大(大分県別府市)食物栄養科学部発酵食品学科の学生たちが、約2年かけて古代米をブレンドした焼酎「本格焼酎 夢香米(ゆめ)」を開発した。
21日から大学の施設で販売される。香ばしい風味と飲みやすさが特長で、学生たちは「大分では珍しい米焼酎を味わってほしい」と話している。
古代米は「香り米」と呼ばれる種類で、同大が大分農業文化公園(同県杵築市)で栽培している。2014年、当時、3年の都甲花織さんが「蒸留するとどんな香りになるのだろう」と、研究を始めた。
都甲さんは、同大の岡本啓湖(けいこ)教授の研究室で、焼酎づくりに挑戦。試飲会で学内関係者らから高い評価を受け、商品化が決まった。
都甲さんの卒業後は、後輩の高橋義樹さんが引き継いだ。酵母やこうじを変えるなど試行錯誤を重ね、香り米の比率を1%に抑えた結果、香ばしさは残しつつ、飲みやすい味に仕上がった。製造は、藤居酒造(同県臼杵市)が担当した。
今年3月に高橋さんが卒業し、3代目として受け継いでいるのは4年の山海志穂里さん(21)と、小野浩輝さん(21)。更なる深い香りと味わいを追求しようと、香り米の配合量を増やして変化を調べている。
山海さんは「フルーティーな甘い味わいなので、強いお酒が苦手な人にも飲んでもらいたい」と話した。岡本教授は「先輩から後輩に受け継ぎ、栽培から加工、販売までを手がける6次産業化ができた」とたたえた。
夢香米は、21日から同大の付属施設「大分香りの博物館」(別府市)で販売する。アルコール度数25度、500ミリ・リットル入り1200円(税込み)。問い合わせは同博物館(0977・27・7272)へ。(高良亜矢子)
以下ソース
http://www.yomiuri.co.jp/science/20160413-OYT1T50091.html