何かと話題になっています銃社会アメリカの根源である全米ライフル協会(NRA)が、童話「赤ずきん」や「ヘンゼルトグレーテル」を改変し、登場人物に銃をもたせ、武装して身を守ることの重要性を指南しているそうです。
全米ライフル協会のウェブサイトには、こう書かれています。
「私たちの大半はきっと、子どもの頃、眠りにつく時に童話を読んでもらったことがあるでしょう。でも、思い返せばなんともグリム(おぞましい)な内容だったと感じたことが、何度もありませんでたか? そのせいで、少し不安を感じながら眠りについたことはありますか?」
「もし、かわいそうな赤ずきんやヘンゼルとグレーテルが銃の安全な使い方を教えられていたら、こうした童話の筋書きはどうなっていただろうかと、考えたことはありますか?」
赤ずきんちゃん
銃を与えられた赤ずきんは、おばあさんの家を訪ねるため森を通っても、オオカミに食べられる心配はほとんどない。道でオオカミに出くわした赤ずきんは「肩に担いだライフル銃の重みを感じ、安心しました」と、NRA版の物語は綴ります。
「銃を目にすると、オオカミの顔からは一瞬、残忍な笑みが消えました」。オオカミが話しかけようとすると、「赤ずきんは銃を両手で構えました。オオカミは恐れをなして逃げ出しました」。
おばあさんにとっては、銃は暗い森の中だけでなく、自宅でも人食いオオカミから身を守ってくれる存在です。「オオカミは、口を大きく開けてかがみこむと、突然、動きを止めました。大きく見開いた目で下を見やると、おばあさんが自分に散弾銃を突きつけていることに気づきました(…)『今日、食べられてしまいはしない』と、おばあさんは言いました。『そしてお前は、二度と人間を食べたりはしない』」と。
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NRAを非難している米市民団体「銃暴力防止のためのブレイディ・キャンペーン」は、これらの改変童話について、とりわけ厳しく批判しています。
同団体のダン・グロス代表は「これは不愉快で、道徳観に欠けたマーケティングキャンペーンだ」と述べ、「NRAは、米国のこんなにも幼い手にまでも銃を握らせようとまでしている」と批判。米国では毎日50人近くの子どもたちが銃の犠牲となっていると指摘しました。
先月、新たに発表された研究結果によると、米国の銃器業界は最年少で6歳の子どもを対象にしたカラフルな銃を販売したり、子どもが小さいうちから銃を撃ち始めさせるよう親に働きかけたりしているそうです。
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http://www.zaeega.com/archives/55495668.html