確かに安倍首相は2014年2月12日の衆院予算委の集団的自衛権を巡る答弁で「最高責任者は私です」と述べたことを始め、しばしば自身を「最高責任者」と表現していることは事実。ですが、これは当時自民党内からも異論や批判が噴出した程に危険な発言。
安倍総理「最高責任者は私だ」身内の自民から批判が(14/02/14) ? YouTube
https://youtu.be/pvXo6Tf35jM
「何をしても良いのか」総理発言に党内から異論
http://news.tv-asahi.co.jp/news_politics/articles/000021429.html
ある種のレトリックとして用いるにも身内からすら批判されるレベルに不適切な表現であることは明らかであり、もし産経新聞が安倍首相の発言を真に受け、中学校公民レベルの一般常識にすら目をつむって安倍首相を「この国の最高責任者」であると考えるなら、それはもはや異常を越えて盲信の域に入ります。
そして、驚くべきことにこの産経新聞の系列の出版社は公民の教科書を作っているのです。その出版社とは、予想が付いた方も多いかもしれませんが、フジサンケイグループ傘下の出版社、扶桑社が100%出資した子会社、あのトンデモで有名な育鵬社です。
かつては江戸しぐさというデマを掲載し、現在もサムシング・グレートというトンデモを平然と載せ続ける育鵬社が産経新聞と同系列というのはある意味納得のいくところ。
また、産経新聞は今月に入って難関中学が慰安婦の記述を唯一載せる歴史教科書を採択したことに難癖を付けていましたが、中学校公民の教科書に書いてあることすら理解せず、堂々と紙面で意味不明な独自見解を垂れ流すような新聞社に非難されても難関中学側としては「いい迷惑」としか言いようがありません。
(了)