2016年3月30日16:23 by 深海
http://buzzap.jp/news/20160330-sankei-saikousekininsha/
SEALDsへのネガキャンのためならデマも捏造も厭わないことで有名な産経新聞ですが、中学校公民レベルの知識すらまともに持ち合わせていないことが判明しました。
問題なのは3月29日の安全保障関連法の施行に合わせて行われた国会前でのデモ行動に関する記事。その中で産経新聞はSEALDsの奥田愛基氏のスピーチに関して以下のように報道。
民進党の結党大会で来賓として呼ばれたシールズの奥田愛基氏は「憲法を守りますか、日本の総理大臣を守りますか。憲法を守るでしょ。この国の歴史をバカにしないでください。この国に生きる人々をバカにしないでください」と絶叫した。首相に対し「国民ていうのは、あんたのおもちゃじゃないし、あんたのものでもない」と訴えた後、「この国の最高責任者はあなたじゃない」と、意味不明な独自の見解を披露した。
【安保法施行】野党幹部集結、SEALDsと共演 「安倍はやめろ」の呼び捨てコール復活 奥田氏、首相を「あんた」と呼び「最高責任者じゃない」と独自の見解も ? 産経ニュース
首相に対して「この国の最高責任者はあなたじゃない」と言ったことを、産経新聞はなんと「意味不明な独自の見解」であると述べているのです。
どこからどう考えても内閣総理大臣は日本の最高責任者ではありませんし、そのことは完全に中学校公民レベルの一般常識です。日本国憲法第41条には
国会は、国権の最高機関であつて、国の唯一の立法機関である。
とあるように、国家権力の最高機関は国民の意思で選ばれた政治家からなる国会であることは一目瞭然。そして国会が行政や司法に優越することはなく、三権分立としてそれぞれが互いに抑制し合っているのが現在の日本の権力のあり方です。
内閣はその三権の一角の行政府であり、内閣総理大臣は単に「行政府の最高責任者」であるに過ぎません。それを産経新聞が「この国の最高責任者」と呼ぶのであれば、それは明確な勘違い、もしくは意味不明な独自の見解と呼ぶほかありません。