株投資拡大 裏目に 年金運用損失 5兆円見通し
2016年4月3日 朝刊
損失はリーマン・ショック直後の〇八年度以来の大規模水準になる見込み。GPIFは運用成績を例年七月前半に公表するが今年は七月二十九日に発表する。
試算はGPIFの運用に詳しい野村証券の西川昌宏チーフ財政アナリストが実施。損失内訳は、外国株式が三・六兆円と最大。国内株は三・五兆円、外国債券も五千億円の損失。一方で国内債券は二・六兆円の利益を計上した。
GPIFは一四年十月に運用基準を変更。国債など国内債券を60%から35%に下げ、株式投資(外国株を含む)を24%から50%に引き上げた。だが、一五年度は株式が世界的に下落。一方、マイナス金利導入で国債に購入が殺到し、GPIFが減らした国内債券は逆に価格が上がった。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/economics/list/201604/CK2016040302000117.html