防大生の任官拒否2倍に=25年ぶり卒業生1割超見通し—安保法制影響も・防衛省
2016 年 3 月 20 日 03:00 JST 更新
将来の自衛隊幹部を養成する防衛大学校(神奈川県横須賀市)で今月卒業する学生のうち、任官辞退(拒否)者数が前年度に比べ2倍近くの47人に上る見込みであることが19日、防衛省関係者への取材で分かった。
バブル経済期以来の高い辞退率で、雇用情勢の改善とともに自衛隊の任務を拡大した安全保障関連法の影響があるとみられる。同法は29日に施行される。
2015年度に卒業する第60期の学生419人のうち47人が任官を辞退する意思を示しており、前年度の辞退者25人からほぼ倍増する見通しだ。辞退率は11.2%で、1割を超えるのは25年ぶり。過去4番目に高い値になる。前年度の辞退率は5.3%だった。
任官辞退はバブル末期で湾岸戦争も起きた90年度が人数、割合ともに最多で卒業生494人のうち19%に当たる94人が任官を辞退。創立以来、これ以外に辞退率が1割を超えたのは、88年度と89年度のみだった。
http://jp.wsj.com/articles/JJ10954049516807133705719203081960039211658