政治資金めぐり疑惑数々…“汚水せん”林経産相の黒いカネ
NHK番組で福島原発の汚染水を「汚水せん」と連呼し、大臣としての資質はもちろん、政治家としても落第点が付いた林幹雄経産相。
だが、国民をア然とさせる仰天事実はこれだけじゃない。10日の参院経産委で、林大臣の政治資金をめぐる「多額の私物化」「脱税」「買収」の重大疑惑が追及されたのだ。
民主党の安井美沙子参院議員は、林大臣がそれぞれ代表を務める「自民党千葉県第10選挙区支部」と
政治団体「大樹会」の政治資金収支報告書(2012~14年度)の使途を調査。
するとクビをかしげたくなる支出が複数見つかったという。
とりわけ不可思議なのが、支部と団体の両組織から毎月、林大臣個人に「組織活動費」や「活動費」名目でカネが支払われていたことだ。
確認できるだけで、3年間で実に計272万円余りを支出。
安井議員が委員会で、このカネについて「雑所得として申告をされていたのか」と質問すると、林大臣は「所得申告はしてございません」と答弁した。
支部が林大臣個人に対し、12年に800万円、14年に850万円をそれぞれ「寄付」していることも不可解で、これについて林大臣は「心当たりがありません」と答えたからビックリだ。
領収書には林大臣自身が書いたとみられるサインも残っているうえ、一度に1000万円近いカネを受け取りながら、「覚えていない」とは、どういう金銭感覚なのか。
これじゃあ、きちんと確定申告していたとは到底思えない。政治資金の私物化だけでなく、脱税の疑いだって出てくる。
“怪しい”支出はまだある。地元選挙区で頻繁に行われた会合の「飲食代」や、「贈答品」の送り先だ。
例えば、14年12月23日付で、三越伊勢丹日本橋本店に「贈答品購入費」として計上された50万円について、安井議員は「商品券ではないか」と追及。
林大臣は「中身に対しては細かくは覚えていません」とトボケていたが、選挙区内の有権者に飲食をふるまったり、商品券を配ったりしていれば公選法違反(買収)で即アウトだ。
「林大臣は『見直すべきところがあれば当然見直していきたい』と言っていたが、両手を後ろで組んだり、指を動かしたりして終始、落ち着かない様子でした。
答弁もシドロモドロで、よほど突っ込まれて困ることがあったのでしょう」(委員会出席議員)
安井議員があらためてこう言う。
「林大臣はノラリクラリ答弁していましたが、政治資金のいい加減な使い方に国民の目が向くことに意義があると思います」
“口利きワイロ”疑惑で辞任した甘利前大臣といい、林大臣といい、経産相に就く自民党議員は皆、カネに汚い。
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