神戸市長田区で2014年9月、小学1年の女児(当時6歳)が殺害された事件の裁判員裁判で、殺人やわいせつ目的誘拐、死体損壊・遺棄の罪に問われた君野康弘被告(49)の論告求刑公判が11日、神戸地裁(佐茂剛裁判長)で開かれた。検察側は「性的欲求を満たすという自己中心的な動機であり、生命軽視の姿勢が極めて顕著」として、死刑を求刑した。判決は18日。
殺人と死体損壊・遺棄の起訴内容に争いはなく、誘拐がわいせつ目的かどうかや量刑が主な争点になっている。
検察側は論告で、アダルトサイトを視聴し続けた後のわいせつ目的の犯行だったと主張し「命よりも自分の性欲と隠蔽(いんぺい)を優先した」と指摘。殺害や死体損壊について「ちゅうちょした形跡は全くなく、他に類を見ないほど残虐で凄惨(せいさん)だ」と求刑理由を説明した。被害者参加人の女児の母親も「絶対に許すことはできない。命で償ってほしい」と意見を述べた。
公判で君野被告は、女児を家に招き入れて酒を飲むうちに「いたずらをしたくなった」などと説明。殺害の動機については「(生きていると)騒がれて通報される。女の子の体に興味があり、殺して触りたかった」と供述していた。
神戸・小1女児殺害 死刑求刑「生命軽視顕著」…地裁公判
http://mainichi.jp/articles/20160311/k00/00e/040/182000c