8日午後、運転停止中の東京電力、柏崎刈羽原子力発電所の5号機で定期検査をしていたところ原子炉の核分裂反応を抑える制御棒が動かしていないにも関わらず動きだして警報が鳴りました。
東京電力では放射能漏れなどは確認されていないとしています。
トラブルが起きたのは定期検査のため平成24年から運転停止中の東京電力、柏崎刈羽原発の5号機で事故が起きた福島第一原発と同じ「BWR=沸騰水型」と呼ばれるタイプの原子炉です。
東京電力によりますと、この5号機で行われていた定期検査できょう午後2時すぎ、原子炉内の水圧装置の弁を操作していたところ、核分裂反応を抑えるための185本ある制御棒のうちの1本が動かしていないにもかかわらず定位置から勝手に動き出したということです。
制御棒は通常よりも奥の方に挿入され警報も作動しましたが、およそ1分後に元の位置に戻りました。
東京電力によりますと放射能漏れなど原子炉で異常は確認されていないということです。
一方、制御棒は原子炉の安全上、重要な設備の1つのため東京電力は、トラブルを国に報告するとともに原因を詳しく調べています。
東京電力を巡っては柏崎刈羽原発で重要なケーブルが不適切に敷設されていたほか、福島の原発事故の際、社内マニュアルの存在を忘れ、メルトダウンの公表が大幅に遅れる事態が発覚しています。
この制御棒のトラブルについて新潟県は「空間の放射線量を計測しているモニタリングポストの数値に異常は見られない」としています。
一方で、東京電力に対し速やかな原因究明と再発防止を求めるとともに、県としても今後、現地の状況確認を行うとしています。
ソース
原発5号機で制御棒にトラブル - NHK新潟県のニュース
http://www3.nhk.or.jp/lnews/niigata/1033527061.html