国の就学支援金を不正受給した疑いが持たれている三重県伊賀市のウィッツ青山学園高校が、通信制の生徒を大阪市のテーマパーク「ユニバーサル・スタジオ・ジャパン」(USJ)に連れていき、土産物などのお釣りの計算をしたことで数学を履修したとみなしていたことが1日、伊賀市への取材で分かった。
伊賀市は既に、新入生の一時募集停止を高校に要請。文部科学省も2日、高校を監督する市に改善を求める通知を出す予定。
伊賀市によると、青山学園高の通信制の生徒は全国にある学習支援施設に通い、年2回程度、伊賀市の本校で直接教員の授業を受けることになっている。
USJを訪れたのは関西圏の支援施設に通う生徒。本校での必要な授業時間を満たさなかったため、お釣りの計算を授業に組み込んだという。
ほかにも複数の施設で、本校に向かうバスでの洋画鑑賞を英語の授業とみなしたり、移動中に立ち寄ったドライブインでの昼食を家庭科の授業として扱ったりしていた。
青山学園高の井上晃副校長は「再履修が必要な生徒数を確認し、今後の対応を考えたい」と話した。東京地検特捜部は昨年12月、詐欺容疑で関係先を家宅捜索し、捜査を進めている。(共同)
http://mainichi.jp/articles/20160302/k00/00m/040/061000c