三菱重工小牧南工場(愛知県豊山町)で開発実験中の「先進技術実証機(ステルス機)」を取材
した。この機体は開発当初は「心神」と呼ばれていたが後に、正式名称として「X-2」が与えられた。
初めて目にしたステルス機は美しく感じた。白いボディーに赤いラインが映える。機体の周囲にはロープ
が張られ、自衛隊員によって守られているので、機体には近づけない。だが、少し離れて見ても従来の
機体とは違う雰囲気を感じる。機体外側に向かって傾斜する垂直尾翼や、くさび形に削られた前脚
カバーなどがステルス性を意識していることを感じさせる。
ステルス性を高めるため、フランスの施設でRCS(レーダー反射断面積)のテストを受けたのが大きな
特徴だ。ステルス性とは機体形状やレーダー波を吸収できる塗料などによってレーダーで探知されにくく
する性能のことを指す。
「X-2」は、日本初となるIHI製のアフターバーナーを持つエンジンが搭載され、これまでにないパワーを
誇る。パドルを用いて推力の方向をコントロールし、高機動を実現しているという。
今後も、県営名古屋空港での滑走試験を繰り返し、2月下旬には試験飛行が予定されている。
http://www.sankei.com/images/news/160228/wst1602280008-p1.jpg
http://www.sankei.com/west/news/160228/wst1602280008-n1.html